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高等部 廣瀬

大学入試情報

 2022年度 大学入学共通テスト

 

 1月15日、16日(追試験は29日、30日)に大学入学共通テスト(以下「共通テスト」)が行われました。教育改革の一環として昨年度から実施され今年が2年目になります。受験者数は約53万人。国公立大学はもちろん90%の私立大学でも共通テストを利用する受験方式が採用されており、大学進学を目指すほとんどの学生が受験しています。国公立大学入試では共通テストと2次試験の得点を合計して合否が判定されます。受験教科や点数配分は大学が独自に設定しています。一般的に難易度が高いとされる大学ほど教科数が多く2次試験を重視する傾向がありますが、共通テストの結果でほぼ合否が決まる大学もあります。また一部の大学では共通テストによる足切りを実施しています。共通テストの結果次第で志望校の受験を断念することになる受験生もおり、単なる1次試験以上の意味合いが共通テストにはあります。受験生は、共通テストの自己採点結果を大手予備校が集計し作成するボーダーライン情報を参考に、合格可能性を推し量りながら受験校を確定していきます。今年の国公立大学の定員は9万5千人ほどで、志願倍率は前期日程で2.8倍となっています。

 

数学

 今回の共通テストで最も大きなポイントは数学の難化でした。センター試験から共通テストに代わる段階から、数学の問題が大きく変わるというのは話題となっていましたが、昨年度の平均点は数ⅠAが57.7、数ⅡBが59.9と比較的高く、試行テストなどを参考に対策してきた受験生は肩透かしを食う格好となりました。ところが今年は平均点が数学ⅠAで38.0、数ⅡBで43.0といずれも20点近く下がっています。多くの受験生が難しいと感じたのは導入部分の複雑さではないでしょうか。現実事象を題材にした設定が長い文章で説明され、その情報を整理した上で数学的思考を進めていく必要があり、限られた時間で処理していくのは相当厳しいものがありました。ただ問題の方向性としては試行テストに沿っているので今後もこの傾向は続くことが予想されます。頻出パターンを反復する学習だけでは対応できない試験になるため、本質の理解を目指すような深い学習が求められるようになっていきそうです。

 

英語

 共通テストでは発音・アクセント・文法・語順整序といった設問はなくなり、英文を読んで解答する読解問題だけとなりました。年々文章量も増え、総語数は昨年から10%ほど増え6000語を超えました。これは2000年代のセンター試験と比べほぼ倍増しています。試験時間に変化がないので、単純に考えると20年前の受験生と比べ2倍の処理速度が求められることになります。文章のテーマも「ブラジル産の果物の比較」「昼型人間と夜型人間」「プラスチックのリサイクル」など多岐に渡り、教科横断的な傾向が今年も続いています。またブログ記事を読んで事実と意見を区別したり、複数の情報を取捨選択して登場人物の希望に沿った選択肢を選ぶなど、様々な形式の情報処理を行うことが求められています。英文が読めることを前提に、それを現実的な設定で実用する力を試すという特徴が明確になってきました。これからの受験生は文法の反復学習や単語の詰め込みだけでは不十分なのは明らかで、早い学年からまとまった量の文章を理解していく学習がより必要になってくるはずです。

 

 

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